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2006年3月16日 (木)

ベンリアック Benriach

蒸留所のゲール語解読を続けますが、最初に、こいつについては(も?(笑))よくわかりませんでしたので、続きを読む方は、それを前提にお読みください。

このベンリアックは地名ではなく、かつ、この山は実在しないそうで、ウイスキーのブランドと蒸留所名だけとなっている。

解釈例をあげておく。
1)灰色がかった山 (Beann) Riabhach
2)まだら模様のある山(Speckled Mountain) ただし、ゲール語のつづりはあげられていない。

いつものパターンとやや異なって、土屋氏は解読のもととなったゲール語を Riabhach のみであるがつづりを上げている。山という意味のゲール語のつづりはあげていない。Beann にかっこをつけているのはそのためである。PeatFreak のサイトでは、多くの蒸留所のゲール語のつづりは上げているのに対して、少数の蒸留所名については、ゲール語のつづりをあげることなく、その意味を書いてあり、このベンリアックもその一つである。ゲール語のつづりを示さずにベンリアックの意味は、”Speckled Mountain(斑点が(ついているような模様の)山)”であると示しているが、真偽は確かめようがない。だって、そんな山は蒸留所周辺には実在しないのだから。

ひょっとしたら、PeatFreak は、次のように実在する山の意味と同じと考えたのかもしれない。ちょっとつづりが違うけど Ben Reoch という山は、蒸留所があるスペイサイドのずっとずっと西にあるロッホローモンドの西岸に実際に存在する。これはゲール語で、Beann Riabhach と書いて、まだら模様の山という意味である。このあたりの地形を一度でも見たことがある方ならば、木や草がある場所と岩がむき出しの場所でまだらに見えることがあるのがすぐにわかってもらえると思う。
そう考えたのにつづりが微妙に違うので、そのつづりをあげていないのではないかと疑われてもしょうがない。ちゃんと根拠をあげないとこんな風に思われてしまうことだってあるのだよん。
ついでに、同じつづりで、灰色という意味もあるが、参考文献サイトではこの場合にはその意味をあてていない。辞書でもまだら模様といういうのが先にきている。一般的でない解釈かもしれない。

こうなってくると何でもありと感じる。とにかく勝手に決めているんだから(笑)。
ついでに、英語のベンリアックをゲール語風にベンリアッハ(ヒ)やベンリアックなどと発音した場合に考えられるつづりとその意味をあげておこう。いくらなんでもベンは山という意味の beann に固定して考えてある。

Beann Reabhaich  ベンリワッヒ    いかさま師・偽医者の山
Beann Reabhaig   ベンリワク      ムネアカヒワ(小鳥の名前)の山
Beann Reachd     ベンリアハク    正しさ(もしくは、強さ、頑丈さ)の山

実在しない山なのであるが、さすがにいかさま師の山ってのはないかなと思うけれど、他はそれなりに可能性があるのではないかと思う。例えば、ムネアカヒワ(英語では linnet という)はスコットランドに沢山いる小さくてかわいい鳥の名前であるし、正しさやタフな山というのも蒸留所の名前としては悪くないでしょ?

ゲール語初心者のわたしでもこれぐらいなら考えつくので、もっと知っている方ならもっともっと考えつくだろう。

ということで、何が何だかわからなくなってきたけれど、PeatFreak説も土屋説も正しいかどうかわからないってことだけはわかってもらえたのではないか思う(笑)。

そこで最終手段。ベンリアック蒸留所の公式サイトにのっていたアドレスにメールをだしてみた。わたしはベンリアックのファンの一人です、ベンリアック蒸留所のゲール語のつづりと意味を教えてって(ちょびっとうそがあるけど(笑))。だって、公式サイトにもゲール語のことはちっとも書いてないからだもんね。
  http://www.benriachdistillery.co.uk/tmenu/a_warm_welcome.asp
でも、なしのつぶて~。彼らも蒸留所のゲール語での名前やつづりがわからなかったりして(笑)。

ここでわたしの限界。お許しを。

原出典
1)ベンはゲール語で山。リアックはおそらくゲール語の「灰色がかった(riabhach)」に由来すると思われる。(原文を抜粋)
 土屋守:改訂版 モルトウイスキー大全(小学館)2002年 P36-37.

2)"Speckled Mountain"  ゲール語のつづりは上げていない
 サイト:http://www.peatfreak.com/art-distillery-names-pronunciation.php

参考サイト
 Riabhach に「まだらの」という意味を当てている文献
 Auchareoch (Bute), An t-Achadh Riabhach "The brindled field".
 サイト: http://www.scottish.parliament.uk/vli/language/gaelic/pdfs/placenamesA-B.pdf
 スコットランド議会の調査報告書

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コメント

つ・・・ついにnanbaさんでも読みきれない綴りが出てきましたね。やっぱりまだまだなぞが多いですね。これからも楽しく読ませていただきますのでこれに懲りず解き進んでくださいねー(^^♪

ちなみに偶然ではありますが、今日買ったボトルがBenriach(@_@;)楽天にも出店しているかわばた酒店が津山にあるとの事で見に行ったら売ってたので思わず買っちゃいました。偶然って恐いなー。料金で少し相談中ではあるのですが。またねー。

投稿: pengo | 2006年3月16日 (木) 01:33

Benriachは実在しない山なのに、それを蒸留所名にしたのが問題なのですよん。そしたら、蒸留所の方々がちゃんと伝えていく義務があるんと思うんですよね。創業者の思い入れとかを。

メールに返信もくれなかったのでちょいと怒ってます(笑)。

それと、ちょっとゲール語をかじるとなんとでも適当な名前をつけられそうでしょ?だからこそ、ちゃんと根拠をあげないといけないと思うのです。

それと先日メインモルトで飲んでみましたBenriach。結構古いのをいただいたのですが、かなりうまいという印象でした。

投稿: nanba | 2006年3月16日 (木) 01:55

明日にはBenrinnesをアップする予定ですのでお楽しみに。アルファベット順なので、予定もわかりやすい(笑)。
昨日は、メインモルトでBenrinnes21歳、Bladnoch23歳、Aberlour30歳(これが死ぬほどうまかった)、Longmorn16歳をいただきました。

投稿: nanba | 2006年3月17日 (金) 11:57

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