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2006年4月 7日 (金)

ブルイックラディ Bruichladdich

これも地名、蒸留所名でかつウイスキーのブランド名である。
アイラ島にある蒸留所で、ロッホインダールという大きな湾をはさんでボウモア蒸留所の対岸にある。これを最後の英文まで勉強したら、Glen Garioch をグレンギリーと読めるかもしれないヒントが隠されている。

提案されている意味は次のとおり
1)海辺の丘の斜面   土屋守氏の解読なれどゲール語のつづりはしめしていない
2)もりあがった海岸  蒸留所の公式サイトから ゲール語のつづりはかいていない
3)海岸の土手     Bruach a' Chladaich もしくは Bruach a' Chladaigh

いずれも似たような意味である。しかし、1)と2)はその根拠となるつづりが書いていないので、確かめようがない。3)の解釈はつづりとともに示してある。
では、確かめていこう。

Bruich は、川の土手、境界、水際、へりなどという意味である。地形的には、海のすぐ近くの村なので、これであっているのだと思う。
a' Chladaich は、海岸という意味の Cladach(クラタッハ)が、定冠詞付きで属格になって、a' Chladaich(ェフラタッヒ)と変化したものである。Bruach a' Chladaich は通常、ブルッハフラタヒのように発音される。これについて、スコットランド南部の方言では、属格の格変化が異なって、a' Chladaigh(ェフラダィもしくはェフラタィ) となっているので、a' Chladaich と書いたときの最後のich(ヒ)が発音されないようになって、さらに英語化すると、ブルックラディのようになったのではないかということである。これは、原出典3)の最後の方にきちんと用例を示しながら書いてある。
これを、PeatFreakのサイトでは根拠を示さず、ノース語(つまりヴァイキング達の言語)が背景にあるかもしれないと言っている。

わたしはノース語の知識がないし、格変化の方言までは手が回らないので、判断できない。
でも、こんなふうに見解が分かれているというのは知っておこうと思う。

# そう、Glen Garioch をグレンギリーと読めるかもしれないのは、
# 属格がゲール語の標準的な変化をしていなくて方言である可能性が
# あるってこと。
# でも、つづりは標準的なゲール語のままで、格変化を含む発音を
# 方言にするってのはやめて欲しい(笑)。つづりを変えればいいじゃん。

原出典
1)海辺の丘の斜面(ゲール語のつづりは書いていない)
  土屋守:改訂版 モルトウイスキー大全(小学館)2002年 P54-55.

2)'raised beach’
  読み方は、Brook-Laddie(ブルックラディ)のように発音しろと書いてある
  Bruichladdich 蒸留所の公式サイト
  http://www.bruichladdich.com/the_distillery.htm

3)"The Bank of the Shore" Bruach (bank) a' Chladaich (shore).
  The second pronunciation is used locally in dialect, and might have a Norse background.
  http://www.peatfreak.com/art-distillery-names-pronunciation.php

3)のつづき
  Bruichladdich (Islay), Bruach a' Chladaich.
  "The bank of the shore". Locally the name is pronounced without the final ch,   suggesting that a more appropriate spelling might be Bruach a' Chladaigh. See Acharanny.

→ Acharanny (Arran), Achadh an Rainich.
"The bracken field". A more appropriate Gaelic spelling might be Achadh an Rainigh, showing more accurately the form of the genitive singular in some southern dialects.
  http://www.scottish.parliament.uk/vli/language/gaelic/pdfs/placenamesA-B.pdf

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コメント

ほ・・・方言ですか。そうなると完全にお手上げですね。日本語ほどはバリエーションは多くないかもしれませんが、そりゃーむつかし過ぎますね(#^.^#)津山もかなり広島よりのかなりキワドイ方言なので自分の子供がそんな言葉を話すのは絶対にイヤーと思っている今日この頃です(^^♪

業務連絡です(^^♪
4月21日から神戸に行きます(#^.^#)
良かったら21日どうですか?車で行くので少し遅くなりそうですが・・・

投稿: pengo | 2006年4月 7日 (金) 02:23

このスコットランドの方言については、本来はもっともっと考察が必要なのだと思います。地名の書き方や読み方をどう決めるかは結構難しいと思います。

んでもね、ウイスキー本については、こんな考察以前の世界があるような気もしています。
どういうことかと言うと、例えば、日本全国に落合っていう地名がありますね。道が合流していたり、川が合流しているところには、結構普通にある地名です。読み方は、もちろん「おちあい」ですよね。でも、わたしが生まれ育った東北の片田舎では「おぢえぃ」に聞こえるような発音になります。
これをウイスキー本の世界では「落合」と書いて、”通”は「おぢえぃ」っていうんだよっていうようなことをやっているんじゃないのかなぁ~っていう気がするっていうことです。

日本語だと”通”じゃなくて単なる方言だとすぐにわかるけど、ゲール語やノース語由来のスコットランドの地名じゃ日本人はもちろんのこと英国人でもわかんないし、”通”は自慢できるしってことで。

投稿: nanba | 2006年4月 7日 (金) 17:36

その意見に非常に納得できました。そういえば学生時代に聞いたオーストラリア英語。TODAYの発音とかもそうなんですよねー。そう考えればスランジバーでも・・・これは許せないのですね(^^♪

投稿: pengo | 2006年4月 8日 (土) 01:35

どもで~す。

スランジバーをゲール語と言わずにスコットランド方言の英語といってくれれば、あたしは特に不満はありませんよん(笑)。

投稿: nanba | 2006年4月 8日 (土) 10:20

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