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2006年4月29日 (土)

クレイゲラヒ Craigellachie

次はクラガンモアの順番なのであるが、これはもう終わっているのでそちらを見て欲しい

これも地名で蒸留所名である。前にも一度簡単に書いたことがある

なかなか簡単にはわからない地名の一つである。実はグラント氏族にとってはホームタウンのような場所であって、彼らにとっては非常に重要な地名なのに、その由来が正しくはわかっていないようであるというのが意外なことだった。このあたりのことは原出典3)を見てもらえればよくわかる。それをあたかも唯一の答えのように「無情に突き出た大岩」と断じている不思議な日本のウイスキー本もある。

解釈例
1)無情に突き出た大岩(モルトウイスキー大全)つづりは書いていない
2)石の多い場所の岩 Creag Ealeachaidh あるいは Creag Eileachaidh
    読みは クリゲエラヒャ のような感じ
3)グラント氏族の集合 Cruinneachadh na'n Grandach
  読みは クリュニアヒャク ナン グランタッハ

1)の無情に突き出た大岩のつづりがわからないので、この不思議な解釈はどこからきているのかわからない。しかし、スコットランド議会サイトもPeatFreakもこんな解釈をしていないことからスコットランドでよく知られた解釈というわけではなさそうである。

次の「石の多い場所の岩」だが、ゲール語のつづりは2種類書いてある。Creag Ealeachaidhの方は、PeatFreakが示してるつづりだが、前にも書いたように、ゲール語のつづりのルール、スレンダーはスレンダー(i,e の後は、おなじように i,e のどちらかがくる)というツールに反していて間違いである。
スコットランド議会サイトが示してるCreag  Eileachaidh がゲール語のルール上は正しいつづりである。発音もクリゲエラヒャのような感じで、クレイゲラヒに近くなっている。

次のグラント氏族の集合というのは、この地がグラント氏族のホームランド的な土地であるという点からゲール語の意味的にはとても魅力的な解釈であるが、発音がなかなかクレイゲラヒと聞こえない点が弱点である。

ここまで調べてみると「無情に突き出た大岩」を信じる気にはなれなかった。

原出典
1)無情に突き出た大岩
  土屋守:改訂版 モルトウイスキー大全(小学館)2002年 P72-73.

2)"Rock of the Stoney Place"
  Creag (Scottish Gaelic - rock) ealeachaidh (Scottish Gaelic -stony).
  http://www.peatfreak.com/art-distillery-names-pronunciation.php

2)のつづき
  Craigellachie (Banff), Creag Eileachaidh. "The rock at the stony place".
  http://www.scottish.parliament.uk/vli/language/gaelic/pdfs/placenamesC-E.pdf

3)Cruinneachadh na’n Grandach
  The Grant’s Gathering’
  http://www.piperanddrummer.com/features/donaldson/Craigellachie.pdf

4)参考 ゲール語のつづり確認は下記の辞書サイトから
  Craigellachie Creag Eileachaidh 
  http://www.smo.uhi.ac.uk/gaidhlig/faclair/sbg/lorg.php

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