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2006年6月11日 (日)

グレネスク Glenesk

蒸留所の解釈をつづけていく。これは、地名であるし、ウイスキーのブランド、蒸留所名である。モルトウイスキー大全には、ブリトン語を含んでいるという解釈が載っていたが、他のサイトでは、普通通りゲール語で解釈してあった。

解釈例をまずあげておく
1)ゲール語+ブリトン語で川 Gleann Esk
2)ゲール語で、水の谷 Gleann Uisge
3)ゲール語で、川の谷 Gleann Easg
4)ゲール語で、川の谷 Gleann Easga (本サイトの理解するゲール語でのつづり)

ゲール語かブリトン語かは、よくわからないが、なぜゲール語でなくブリトン語なのかってことは、モルトウイスキー大全には説明がない。
PeatFreakでは、Esk をゲール語 Uisge(水)からきているとして説明している。
スコットランド議会サイトでは、Esk は Easg からきているとしている。一見発音が違うように見えるが、ゲール語 Easg はエスクと発音される。
しかしながら、~のという意味にするためには、属格にする必要があるので、正しいつづりは4)のように、Gleann Easgaになるべきだと思う。

では、意味を考えよう。どうやら、Esk を水と解釈しているが、スコットランド議会サイトは Easg というつづりをあげているが、これは、自然にできた(細い)水路→川ということ意味である。
まぁ、水でも川でもよかろう。ちなみに、この easg は既に死語となっている。

原出典
1)エスク川の谷 Eskとはブリトン語で川 
 土屋守:改訂版 モルトウイスキー大全(小学館)2002年 P104-105.

2)水の谷 "Glen of the Water"
   Glen (Anglicised Scottish Gaelic word for gleann, river valley in mountain or hill country) uisge (Scottish Gaelic - water).
  http://www.peatfreak.com/art-distillery-names-pronunciation.php

3)Glen Esk (Angus), Gleann Easg
  "The glen of the Esk"
  http://www.scottish.parliament.uk/vli/language/gaelic/pdfs/placenamesF-J.pdf

参考サイト
1)地名での easg の意味
  easg nmf easga g easgan pl marsh, swamp, ditch formed by nature
  http://www.ordnancesurvey.co.uk/freefun/didyouknow/placenames/Gaelic_guide.pdf

辞書サイトによる説明
1)easg
  a ditch, fen, Irish easgaidh, quagmire, easc, water, Early Irish esc, water, fen-water, Old British @GI@'ska, the Exe (Scotch Esks), *iska, water, *(p)idska; Greek @Gpi@ndax, well, @Gpiduw, gush. The Welsh wysg, stream, Old Welsh uisc requires, *eiska, from peid, pid.
  http://www.ceantar.org/Dicts/search.html

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コメント

Eskですが…
WalesにUsk(”アスク”と読むらしい、Cardiffの北東約32km)という村と川があります。川は釣りで人気のようです。地名辞典ではこのUskと関係があるように書いていました。Wales語ではwaterはdwfrで全く違う言葉のようですが、ケルト以前の起源があるとかでした。
ちなみにUskには友達が行ったことがあって、日本人は初めてだと言われて博物館を館長が案内してくれたとか。それでこの村の名前を覚えている訳なのです。

投稿: taigh's onwer | 2006年6月12日 (月) 01:25

ウェールズ南部の地名 Usk とスコットランドのアバディーン近くの Esk が同じ起源をもつ。かつケルト以前の言葉とすると、距離がそれだけ離れていても共通の単語が現代まで残っているという合理的な説明が必要かと思います。そう簡単ではないと思うのですが、いかがでしょう?

ゲール語で Easg と書いても英語で Esk と書いても発音はほとんど一緒ですし、意味もゲール語で合理的に解釈できます。ブリトン語うんぬんはどうかなと思いますが、Esk を Easg というゲール語での解釈なら、結構いい解釈かと思います。語尾の属格 a がつくかどうかは小さな話です。

投稿: nanba | 2006年6月12日 (月) 11:51

気になったので、辞書サイトにあたりました。

ゲール語の辞書サイト( http://www.ceantar.org/cgi-bin/search.cgi )にはこんなことが書いてあります。

++easg(++は死語であることを示している)
a ditch, fen, Irish easgaidh, quagmire, easc, water, Early Irish esc, water, fen-water, Old British @GI@'ska, the Exe (Scotch Esks), *iskâ, water, *(p)idskâ; Greek @Gpi@ndax, well, @Gpidúw, gush. The Welsh wysg, stream, Old Welsh uisc requires, *eiskâ, from peid, pîd.

下の方には、easg に相当する現代ウェールズ語は wysg で、古ウェールズ語は uisc ってでてますよね。これは Usk にも似ていますよね。ケルト以前を持ち出さなくても、説明できそうな気がします。

投稿: nanba | 2006年6月12日 (月) 14:00

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