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2006年7月20日 (木)

現地調査報告 Auchroisk

前回のGlen Garioch に引き続き、Auchroisk についてまとめておく。

課題:Auchrois は現地でどう発音されているか?

Auchroisk という地名の発音を今回も強引にカタカナで書いてある。

オホクロイスク(このホと最初のクは喉の奥から出す音)に近い発音をした方
 ブレアアソール蒸留所のガイド
 グレンドロナック蒸留所のガイド
 クレイゲラヒのB&Bの女将さん
 スコッチモルトウイスキーソサイエティのバーテンダーA

オスロイスク(最初のスは th の発音)と発音した方
 Auchroisk蒸留所の若い従業員A
 Auchroisk蒸留所の若い従業員B
 スコッチモルトウイスキーソサイエティのバーテンダーB

オスロイスクという発音は Auchroisk 蒸留所の人間でなければ発音されない、あるいは、蒸留所がそのように主張していると知っている人でなければ、オスロイスクと発音しないということがわかってもらえるだろう。

これについては、Auchroisk 蒸留所の若い従業員のお二人が全く同じことを言っていた。「蒸留所の人々はオスロイスクというが、この地域の人たちはオホクロイスク(このホと最初のクは喉の奥から出す音)というんだよ。」つまり、古くからの地名として認識されている Auchroisk は、地域の方や多少遠方のスコットランド人でもオホロイスクと発音するってこと。しかし、なんらかの事情があって、蒸留所ではこの名前をオスロイスクと呼ぶことにしたと考えるのが普通だろう。

これは、王貞治と書いてみんなは「おうさだはる」って読むけど、我々はこれを「ながしましげお」と読むことにしている、といういうような事態ではないかと感じた次第。

以下に現地で聞いてみた感じから、なぜこう呼ぶ必要があったのか?を考えてみた。

Auchroisk を普通にオホクロイスクと発音した場合は、ゲール語の元のつづり、発音、意味は次のようになる。
  Achadh a’Chroisg アハグ ェ フロシュク Crossing Field(横切っている平原)
(ハ、グ、フはすべて喉の奥から出す音になる点に注意されたい)

これに対して、最初のスを th のスと発音するオスロイスクでは、蒸留所の主張通りに Ford of the red stream となるようにゲール語をあてると次のようになる。
  Ath ruadh easg アー ルイ エスク 赤い流れを渡る浅瀬
注意が必要なのは、ゲール語の Ath は、英語とは違ってアーという発音になる点である。

こうやって並べてみると蒸留所の方々が赤い流れを渡る浅瀬という方が名前としてかっこいいと思っていたからではないだろうか、と感じている。あくまでもわたしの仮説に過ぎない点をご理解いただきたい。

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コメント

こんばんわ
ご無沙汰しておりましたm(__)m

現地の方でも読み方が違うというのが難しさに拍車をかけてますね…
そして、その発音の違いでもとの意味すら変わってしまう(+_+)
「すごい!!」としか言えなくなってきました。

話しは変わりますが、現地でもシングルトンって売っているんですか?
日本用の名前だというのをどこかで読んだような覚えがあるのですが??

投稿: 活男 | 2006年7月20日 (木) 23:26

活男さん こんにちは

(ちょっと追記してあります)

シングルトンのボトルは、クレイゲラヒホテルのバーにもありましたから、現地でも売られていると思います。お店にはあまりよらなかったので、確かめていません。
「シングルトンとして売られているボトルの中で日本マーケット向けのボトルが一部ある」というのが正しいようです。以下のサイトで確認できます。

http://www.thewhiskyexchange.com/acatalog/The_Whisky_Exchange___SINGLETON_113.html#aSM_2f0900d

Auchroiskについては読み方が現地の人で違うなぁと思わずに「オスロイスクなんて言っているのは蒸留所の人間だけやんけ」って印象ばかり残りました。スコッチモルトウイスキーソサエティのバーテンダーは、蒸留所がそう言っているとご存知の方でしたから。

投稿: nanba | 2006年7月21日 (金) 08:53

こんばんわ
丁寧に答えていただいてありがとうございました。

相変わらず適当な情報ばかり信じてた自分を再確認しました(+_+)

パッと見て読めないのに、オスロイスクやグレンギリーと言っている蒸留所の方たちの事情になにやら惹かれますね。

これからも参考にさせていただきますm(__)m

投稿: 活男 | 2006年7月21日 (金) 23:52

どもです。

明日アップする予定のグレンリベットも必見ですよ。あたしゃ「ウイスキー業界人が説明しているゲール語の説明は間違っている可能性が高い」を前提に調べることにしました(笑)。

投稿: nanba | 2006年7月23日 (日) 14:00

Ath ruadh easg
語順で言うと、ruadhは最後に来ませんか?それと、読みはルーアです。ところで、easgは蝮ではありませんか?

投稿: Eilean Eile | 2006年9月25日 (月) 03:27

わたしも ruadh が後に来るのが自然だと思います。でも、この蒸留所の解釈では、そのような語順でないと説明ができない解釈をしているということがいいたかったのです。

それと、easgについては、水路や川というような意味が古いゲール語にはあって、地名には載っているようですよ。

すでに、死語となっているけれど、という説明月で下記サイトにあります。
http://www.ceantar.org/cgi-bin/search.cgi

といっても、この地名が Ath ruadh easg で正しいと思っているわけではありませんので、その点をご理解ください。

投稿: nanba | 2006年9月25日 (月) 08:30

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