« グレンモーレンジ Glenmorangie | トップページ | スコットランドサッカー短信4 »

2006年8月12日 (土)

スキャパ Scapa を”貝床”と言ったのは誰?

蒸留所名の解読を続ける。Scapaは蒸留所名でもブランド名でもあるし、地名でもある。あっさりわかると思っていたら、結構大変だった。ふざけた解釈がしてあて、ちょっと怒りたくなった解釈でもある。

解釈例
1)ノース語(ヴァイキング達の言葉)で、貝床
2)ノース語で、ボート(船) Skalp
3)ノース語で、船地峡    Skalpeith 
4)ノース語で、貝床地峡   Scaup eith
5)ノース語で、ボート地峡  Skalp eidh

ノース語が解説してあった2冊の本を実際に読んでみてわかったことは、モルトウイスキー大全の著者もPeatFreakの著者も単語を途中で切ったまま解釈していたということ。

Skalp あるいは Scaup の解釈として、貝床やボートをあげているだけであって、そのあとに続く eidh あるいは eith を無視してしまっていたのである。

eidh あるいは eith の部分はとても重要。というのも、スキャパの町がある地形をとてもよく説明しているからである。一度地図を確認すると、細長い湾に両脇から地面が迫っている様子がわかると思う。それ故、この”地峡”(英語でIsthmus)の部分は地名として大事なのである。

ただし、学者によっても Boat(もしくは Ship) Isthmus なのか Shelfish-bed Isthmus なのかの議論があるぐらいだから、ここでは、二つの説があると知っておく程度で良いだろう。

# 貝床じゃ単語の途中までの意味でしかないというのがわかったのが面白い。

原出典は以下の通り
1)貝床 ノース語のつづりはない
  土屋守:改訂版 モルトウイスキー大全(小学館)2002年 P218-219.

2)"Boat"
  Skalp (Old Norse - boat).
  http://www.peatfreak.com/art-distillery-names-pronunciation.php

3)John Gunn著:The Orkney Book 1909年 P269.
  Scapa was Skalpeith, the ship-isthmus, and Hoxa was Haugseith, the isthmus of the haug or howe.(必要箇所を抜粋)
  この本は下記サイトから読めるようになっている。
  http://www.electricscotland.com/history/orkney/orkney26.pdf

4)Mike Darton 著: The Dictionary of Place Names in Scotland New Editon 1994年 P244.
  Scapa Flow という地名の解説にでてくる。
  scaup(現代スコット語のつづり、古いノース語由来)Shelfish-bed(貝床)
  eith(古ノース語)isthmus(地峡)
  この湾は波が静かで生産的な牡蠣の貝床があったとも記されている。

5)David Ross 著 : Scottish Place-Names 2001年 P193.
  Scapa Flow という地名の解説にでてくる。
  skalp(古ノース語);boat(ボート、船)
  eidh(古ノース語);isthmus(地峡)
  つまり Scapa は、Boat Isthmus

地図
Scapa

|

« グレンモーレンジ Glenmorangie | トップページ | スコットランドサッカー短信4 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/88375/11363236

この記事へのトラックバック一覧です: スキャパ Scapa を”貝床”と言ったのは誰?:

« グレンモーレンジ Glenmorangie | トップページ | スコットランドサッカー短信4 »