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2006年8月17日 (木)

スコットランド地名研究本 3

スコットランドの地名の由来を研究した本の紹介シリーズその3である。

   書 名: Scotland's PLACE-NAMES
   著 者: David Dorward
   出版社: William Blackwood & Sons ISBN:0 8158 132 3
   出版年: 1979年
   総ページ数:61ページ(うすっ(笑))
   価 格: 1.25英ポンド(やすっ(笑))

この本は1979年に出版されている。薄くて安いからと言ってバカにしてはいけない。ちゃんと読めば良い本である。ちゃんと読めば(笑)。

まず、最初の数ページでスコットランドの地名ができていく過程を歴史とともに簡単に解説してある。ゲール語ばかりでなく、p-ケルト語、ノース語、英語由来の地名についての説明がある。
そして、Aber、Auchのようにアルファベット順に地名の要素をあげて、それがついている地名をあげていくというスタイルで書かれている。

簡潔な記述でまとめられているし、単語レベルで地名が簡単にわかるようになった読者がさらに一段先に進むためには良い本だと思う。しかし、収録されている地名の数が限られていることや最近の研究成果が織り込まれていないということから、すぐにもう一つ詳しい本も必要になるだろう。

この本の最後には、さらに読むべき本として、このシリーズの1と2の本つまり Nicolaisen と Watson の本があげられていることも記しておこう。

おまけ。
スコッチモルトウイスキー大全の参考文献としてもこの本はあげられていて、改訂版の280ページには、6番目の参考文献としてこの本を載せている
しかし、この本ではきちんと説明してある Lochy について記述がないし、また、この本では Craigellachie のことを「Crag on the rocky place」(石が多い場所の岩)(P3.)と説明しているが、モルトウイスキー大全では「無情に突き出た大岩」などと説明してあったりすることから、どうやらちゃんとは読んでいないのではないかと思っている。
そして、Nevis については読んでいるようであるが誤って引用していると思われる。モルトウイスキー大全では、”古いゲール語で「水」を意味する言葉だとか”と書いてあるが(p34)、この本では、古い”ケルト語”で「水」に関する単語だと書いてある(p8)。つまり、ピクト語なのかカンブリア語なのかそれとも古いゲール語なのか、それとももっと古くてケルト系の単語共通のものなのか、この記述からはわからないからである。
Scotlandsplacenames1

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コメント

すごいね-(#^.^#)批判も手馴れてましたね(^^♪英語が比較的堪能と思われてたけど、単純な読み間違いをするようではいけませんよね。Pengoは今度蒸留所の本を購入する予定にしています。The Whisky Distilleries of the United Kingdomという本です。書かれたのがかなり昔みたいで面白そうですよー(^^♪なにより消失蒸留所情報が出ているので楽しそうです。

投稿: pengo | 2006年8月17日 (木) 01:43

楽しんでいただけましたか?(笑)

いま手元には5冊のスコットランド地名研究本がありますが、今月末までにあと2冊届く予定です。いったい何をしているんだろう、と時々思わない訳ではないですが(苦笑)、そのうちの1冊は、モルトウイスキー大全に載っていた参考文献なのです。これで相手の参考文献は、丸裸にできます。

それと日本語に翻訳された英国全体の地名本を読んでいることもわかったので、それも入手しようかと思います。

ちゃんと参考文献にあたったところとそうでないところがクリアになります。

あたしってばいやな読者ですね~(笑)。

投稿: nanba | 2006年8月17日 (木) 07:24

私も先週、本屋さんに行ってその本を見たような気がします。結構小さくてペラペラでしたが、glenやstrathなどの意味が簡単に書かれてて、初心者にうってつけなかんじだなと思いました。
Craigellachieってそういう意味だったんですね!知ってからその場に行くとまた違う景色に見えたりしたんだろうなと思うと少し後悔。私なんて1回目に訪れた時は読めもしなかったんですよ(笑)。

投稿: のりこ | 2006年8月17日 (木) 18:48

のりこさん こんにちは

古い本ですが、なかなか良いですよ。幾分古い解釈が含まれているんですが、それはしょうがないことですし。

Craigellachieしかりですが、古くからある地名は、「descriptive」なのです。高いとか低いとか黒いとか、湖の端っことか。昔の人々がつけた地名から地形が想像できることもあります。

それとスコットランドの方々はゲール語を話せなくても ch の発音がちゃんとできるので、これを含む地名を日本人が正しく発音するのはなかなか難しいです!

投稿: nanba | 2006年8月17日 (木) 20:05

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