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2006年8月10日 (木)

スコットランド地名研究本 1

最近の蒸留所の地名解読は結構簡単になった。スコットランドの地名の由来を研究した本を数冊入手したからである。それをおいおいと紹介して行こうと思う。

   書 名: SCOTTISH PLACE-NAMES New editon
   著 者: W.F.H. Nicolaisen
   出版社: JOHN DONALD ISBN:0 85976 5563
   出版年: 2001年
   総ページ数:296ページ
   価 格: 12.99英ポンド/25米ドル

わたしが入手のは2001年の新版であるが、この本は1976年に出版されている。実に30年間も読み続けられてきたことになる。それまで、スコットランドの地名について散発的な研究はあっても、系統的に研究されまとめられたものとしては最初の本とのことである。それ以降は、この本によって触発された研究者によっていくつかの本が出されている。
 目次
  1.Introduction
  2.The Written Evidence
  3.Distribution in Time and Space
  4.The Youngest Names
  5.Early English Names
  6.Scandinavian Names
  7.Gaelic Names
  8.p-Celtic Names: Pictish and Cumbric
  9.Pre-Celtic Names
この目次からわかるように、この著者はゲール語ばかりでなく、ヴァイキング由来の言葉もさらにゲール語以前のケルト語であるピクト語やカンブリア語についてまで調べているのである。しかも、時間と空間的な地名の分布を意識して、古い文献に書かれているオリジナルの地名を調べ上げているのである。これこそ研究者というような本のまとめ方がしてある。

ウイスキー本の著者にはぜひ読んで欲しい一冊である。

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コメント

そんな本があるんですね!価格がポンドっていうことは、イギリスで売られているんですか?エビデンスもきっちりしているみたいですし、これを読んだら地元のスコットランド人よりも詳しくなれそうですね(いや、でももう既に詳しいと思います!)。
こんな本を読んだらますますスコットランドへ確かめに来たくなっちゃうのでは(笑)?そういった記事が書かれるたびに、私は地図で探して、もし近ければ行ってしまうかも・・。そうだ、ブレーマーギャザリングの時期に、とおっしゃってましたが、もしかして今年の、ですか?

投稿: のりこ | 2006年8月10日 (木) 00:59

この本は、研究の手法について書くことが第一の目的で、地名を網羅的に書くことをしていません。この本の他に、地名辞典のような本も書きたいと著者はイントロに書いています。わたしはその本も楽しみに出版を待っています。

ただし、この著者以外の辞書的な本は既に出版されていて、手元に何冊かあります(5冊のスコットランド地名本があります)。もちろん英国で買えます。わたしはアマゾンで買いましたが(笑)。

普通のサラリーマンですから、今年はもういけません(笑)。いけるとしたら来年です。ブレマーギャリングにもまた行きたいけど(ため息)。

投稿: nanba | 2006年8月10日 (木) 05:17

いやいや、nanbaさんならきっと行くことが出来るでしょう(^^♪

さてPengoの密かな期待は、この本の間違いを指摘するnanbaさんの姿です(#^.^#)

投稿: pengo | 2006年8月12日 (土) 01:21

pengoさん いや~今年はもうどこに行くのも無理ですわ。

それと、この本の間違いを指摘するのもほぼ無理です。だって、原資料が全くない国に住んでいるんですよ。あとで書きますけど、ジュラ島の解釈なんかは、14世紀までの資料しか見つかっていなかったときまでは「鹿の島」は正解だったのに、7世紀の資料が見つかって解釈が変わったのです。
そういうことは、地元にいて地道に資料集めしている研究者にはかないませんよ。

わたしは、変な本のおかげできちんとしたことを知らされていないウイスキー好きの方々に、そういう地道な学者達の言い分をちゃんとお伝えできればいいなぁと思います。

投稿: nanba | 2006年8月12日 (土) 11:21

そうですね。nanbaさんの新説が広まるようにいろんなBarで話すようにしています(^^♪ところでストラスアイラの事ってどこら辺に書いてありましたでしょうか?トラバしようとしたけど判らなかった・・・

投稿: pengo | 2006年8月12日 (土) 11:48

どもです。

ストラスアイラは、まだやっていなかったかと。Islaの意味をちゃんと知ろうとすると難しいと思います。もうpengoさんは「アイラ川が流れる広い谷間」では、納得できない体になってしまったってこと?(笑)

投稿: nanba | 2006年8月12日 (土) 12:27

だって一つくらいのミスは許すけど、次から次へと変な記述が見つかるようだとその本自体の信頼性に疑問が出てきます。ティスティングに関しては誰がどんな風に書いても絶対に間違いではない(感じ方は人それぞれ)と思うけど、調べて判る事なら本を出す前に少し調べて欲しかった。彼は何を参考にあの本を書いたんでしょうね。そうだ、今度例の本とnanba新説とを並べて書き出してみよう。そうしよう。

投稿: pengo | 2006年8月13日 (日) 09:34

わたしはまだ半分ちょっとまでしか蒸留所の解読が終わっていないのですが、ちゃんと例の本との比較をエクセルの表にまとめています。

すると例の本には3種類の記述があることに気がつくはず。
1)ゲール語・ノース語を調べた痕跡がある。
 (正しいか間違っているかは別として)
2)半端なゲール語のまま書いている
 簡単な単語は理解できているので、「ロッシー渓谷」や「アイラ川が流れる広い谷間」のような記述をする。本当はロッシーやアイラにも意味があるがそれは調べないような場合。
3)ゲール語やノース語の意味が全く書いていないもの

著者として名前が挙がっている人が全て書いたものではなく、3種類の人間が書いた説に1票投じたいぐらいですわ。

ぜひ、一度比較してみてくださいな。結構笑いますから。

投稿: nanba | 2006年8月13日 (日) 11:51

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