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2006年11月29日 (水)

超・極私的ケルト考(島のケルト)

これまでにわかっている遺伝子解析の結果からは、いわゆる大陸のケルトが大量に移民して島のケルトを形作ったわけではないことがはっきりとしたと理解している。

すると、次のような事柄をどうにかして遺伝子解析の結果とつじつまがあうように説明をしなければならない。

1)今の島のケルト人はどこからきたのか?
2)アイルランドと英国(以下ブリテン諸島という)の青銅器文化と鉄器文化はどのようにしてもたらされたのか?
3)ケルト系言語と呼ばれる言語はどのようにして島に渡ったか?

1)の答えは遺伝子解析の結果からははっきりしている。7000年ぐらい前に、現在のイベリア半島北部から英国諸島などに渡ったのである。

2)正確にはわからないが、はっきりしているのはブリテン諸島の青銅器文化と鉄器文化は大量の移民なしに達成したということ。これは島の人間が、大陸にでかけてその技術を身につけて帰ってブリテン諸島に普及させたか、技術がある人々が小数だけ大陸からブリテン諸島に渡り普及させたのか、あるいはその両方が起こったかのどれかだということになる。

3)ケルト系言語と呼ばれる言語はどのようにして渡ったか?
 わたしが気にしているのは次の3つ。
3-1)そもそも大陸のケルト人は、島のケルト人と同じような言語を本当に話していたのか?
 大陸のケルト語(ブルトン語は、コーンウォールやウェールズから5世紀以降移民した人々が話した言語なので、これを大陸のケルト語とはしない)は、本当に現代のケルト系言語の先祖なのだろうか。そして、たくさんの部族が知られている大陸のケルト人は本当にケルト系言語を話していたのだろうか。これらは、十分に検証されているのだろうか?

 これについては不勉強なのでよくわからない。現代に残るケルト系言語と言われるものと、紀元後5世紀頃まで話されていた大陸のケルト系言語と呼ばれていた言語と現代の島のケルト系言語は、違う系統の言語であるというような研究がないだろうかと思っている。

3-2)現在のケルト系言語は、本当に大陸ケルトから島のケルトに渡ったのか?
 たとえば、サクソンがブリテン島にやってきて時には、大量に移民してきて、かつ現地民を強力に支配したこともあって、言語もサクソンの言葉(古い英語)が使われるようになった。しかし、、ヴァイキングのように、大量の移民はあっても、言語的には地名の一部にその名残をとどめるだけになって、ゲール語や英語を話すようになってしまった例もある。
 遺伝子解析が教えるように、大陸のケルトが大量に移民してきていないとなると、その言語だけが、大陸からブリテン諸島にわたることがあるのだろうか?

→ 元々7000年前に大陸からわたった人々が元々話していた言葉が、現代残っているケルト系言語の先祖だったのではないか?(証明はとても難しいし、思いつきでしかないことは十分に承知しているが、これぐらいしか説明がつかないのではないだろうか)。

3-3)大陸のケルト系言語は、実は、西ヨーロッパからやってきたのではなく、イベリア半島から広がったということはないのだろうか。全くの思いつきなので、なんの根拠もないが、これだと、島のケルトと大陸のケルトが同じような言語を話しているというのは簡単に説明できるし、中央ヨーロッパから英国諸島に大量の遺伝子流入がないのも説明できる。
 最も古いインドヨーロッパ語族ができてトルコ付近から500~1000年ぐらいでイベリア半島まで到達していれば、不可能ではないかもしれない。ただし、他の言語学的な変化と対応がとれているかどうかはわからない。

これらは所詮、素人の思いつきのレベル。
それよりもケルトをずっと研究してきた学者たちが、遺伝子解析の結果でてきた1~4)の疑問に答えるような研究もきっと進めていくだろうと期待している。そのときにでてくる答えは、わたしの思いつきとは全く違うこともあるだろう。答えがでてくるのはいつになるだろう。早く知りたいものだ。

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