ケネスモント Kennethmont
先日、バーでコンパスボックスからでていたピートモンスターというブレンディド(ヴァッテド)モルトウイスキーを飲んだときに、そのボトルには、カリラとケネスモントにあるハイランドモルトをヴァティングしてあると書いてあった。コンパスボックス社のホームページを見てみるとアードモアってことがすぐにわかった。アードモアについては、以前にも書いたことがあったが、アードモア蒸留所がある Kennethmont についても調べてみたので、その結果を記しておこうと思う。
解釈例
1)ゲール語+人名で、聖アルクムンド教会 St Alcmund's Church
Cill Alcmund キル アルクムンド
これは、原出典の1-1)と1-2)の解説を読むととてもわかりやすいものであった。
ノーサンバランドにある Hexham にいた Alcmund という牧師に由来するというものであった。教会という意味のゲール語 Cill に Alcmund という人名をくっつけてできた地名というものであった。本来は、Alcmund の属格形が必要なのだが、母音で始まっているし、主格と同じようなものであろう。
12世紀には、kylalcmund とつづられていたそうである。それが、Kenneth という名前に関係しているんではないかと勘違いされたため、いまの Kennethmont になったということ。
これはピートモンスターを飲まなければ、気がつかなかった地名だったので、ピートモンスターとそれを作ってくれたコンパスボックス社に感謝している。
原出典
1-1)'St Alcmund's Church'.
長いのでかいつまんで日本語で。
Alcmund は、ノーサンバランドの Hexham の牧師。その名前に由来。
Cill(ゲール語の教会) + Alcmund。
12世紀には、Kylalcmund と記されていた。
Kenneth という名前があるため間違ってKennethmontとなった。
David Ross 著 : Scottish Place-Names 2001年 P120.
1-2)'St Alcmund's Church'.
説明は1-1)と同じ。
George Mackay 著 : Scottish Place Names 2000年 P51.
| 固定リンク
コメント
コンパスボックス大好きnanbaさんがさらに好きになってしまったようですね。それにしてもわざわざなぞなぞのような記述の仕方ってちょっと楽しんでいるようですね。面白いです。
投稿: pengo | 2007年3月21日 (水) 23:38
イージードリンキングがつまんなくなったので、いまや、おもしろいネタはコンパスボックスからやってくるって思っていますもん。
伝統はそれをまっとうな方法でこわそうとするものがやってきたときにもっともっと強化される物だとも思うからでもあります。
ウイスキーは高くなくても、もっとうまくなるはずだという精神が好きです。
投稿: nanba | 2007年3月24日 (土) 01:41